がん免疫療法

外科療法、放射線療法、従来の薬物療法では効果の得られないがんに対して、体内の免疫反応を利用した治療法「がん免疫療法」が検討されてきました。
がん免疫療法のはじまりは、1893年に外科医のW.B.Coleyが試みた丹毒の菌(Coley’s Toxin)を用いた治療といわれています。1970年にはF.M.Burnetが、がんに対する免疫監視機構の理論を提唱し、がん免疫療法が展開されるきっかけとなりました。Burnetの理論提唱後、1970年代は非特異的免疫賦活療法、1980年代にはBRM療法、1990年代の免疫遺伝子治療、2000年代のペプチド治療とさかんに行われましたが、がんに対する有効な治療成績は得られませんでした 7)
一方、最近では、がん細胞が免疫にかけているブレーキを解除し、再びがん細胞を攻撃させる新しい「がん免疫療法」(免疫チェックポイントに対する抗体療法)が注目されています。

7)西條長宏 編著「がんレッスン がん薬物療法と臨床試験のエッセンス」(日経メディカル開発)、p28-29