治療方針(リスク分類別)1)

膀胱がんの治療には、主に「手術療法」、「放射線療法」、「薬物療法」があります。
がん細胞の状態や進行度によって、用いられる治療が異なります。

図 膀胱がんの深達度の定義と基本的な治療

膀胱がんの深達度の定義と基本的な治療
  1. * TURBT:経尿道的膀胱腫瘍切除術
  2. ** 前立腺部尿道表在性浸潤、および前立腺腺管内進展はT4としない

医療情報科学研究所 編. 病気がみえる vol.8 腎・泌尿器 第2版. メディックメディア, p268, 2016. より改変

膀胱がんの病期

病期 がんの深さ T分類 ほかの臓器や
リンパ節への転移
0is期 上皮内がん Tis なし
0a期 乳頭状非浸潤 Ta なし
Ⅰ期 上皮下結合組織 T1 なし
Ⅱ期 筋層 浅い T2a なし
深い T2b なし
Ⅲ期 膀胱周囲脂肪組織 浅い T3a なし
深い T3b なし
前立腺、精嚢、子宮、膣に
がんが入りこんでいる
T4a なし
Ⅳ期 骨盤壁、腹壁に
がんが入りこんでいる
T4b なし
T分類に関係なく あり

日本泌尿器科学会, 日本病理学会 他. 泌尿器科・病理・放射線科 腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約
2011年4月第1版. 金原出版, p59-65, 2011. より作表

「薬物療法」には「膀胱内注入療法」、「全身薬物療法」があります。「全身薬物療法」では化学療法に加え、がん免疫療法とよばれる治療法が注目されています。
それぞれの治療法は単独で行う場合もありますが、多くの場合、複数の治療法を組み合わせて行います。
このように複数の治療法を組み合わせて行うことを「集学的治療」といいます。

検査の結果をふまえ、膀胱の機能をできるだけ維持し、患者さんの希望や体の状態にあった治療を、医師や患者さん、ご家族と相談しながら決めていきます。

<治療方針を決めるポイント>

  • 膀胱がんの進行の程度はどうか
  • 患者さんに治療を受けられるだけの体力があるか
  • 患者さんの希望や年齢、併存症(膀胱がんの場合、がん以外に1つ以上の別の病気が共存する状態)の有無 など
  1. 1)国立がん研究センター. がん情報サービス, それぞれのがんの解説(膀胱がん)(2017年8月時点)