遺伝性乳がんとは


検診と治療についての考え方
(遺伝性乳がんの可能性が高い場合)

乳がん全体の中では、遺伝性乳がんは少数にすぎません。しかし、遺伝性乳がんのリスクが高い場合は、より確かな遺伝性乳がんに関する情報を得ておくことが、今後の健康管理にとって役立ちます。
乳がんを発症していない場合と、すでに乳がんを発症している場合、それぞれの対策の一部をご紹介します。

乳がんを発症していない場合の対策1)

  • 18歳になったら月に一度の自己検診を開始する
  • 25歳から、6~12ヵ月ごとに医師による乳房視触診を受ける など
  • 乳がん検診を年に1度受ける
    • 25~29歳:MRIまたはマンモグラフィによる検診
    • 30~75歳:マンモグラフィと乳房造影MRIによる検診
    • 76歳~:個々の状況に応じて検診 など

すでに乳がんを発症している場合の対策1-3)

  • 手術方法:乳房温存手術の強い希望がない場合は、再発リスクなどを考慮し乳房切除術が勧められる
  • 反対側の乳房の診察や自己チェックや観察をこまめに行う

    なお、転移・再発乳がんに対しては、主治医から勧められたBRCA遺伝子検査の結果、変異がある(陽性)と判定された場合は、乳がんのタイプに応じた薬物治療が選択されることもある

  1. 厚生労働科学研究がん対策推進総合研究事業「わが国における遺伝性乳癌卵巣癌の臨床遺伝学的特徴の解明と遺伝子情報を用いた生命予後の改善に関する研究」班 編. 遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)診療の手引き 2017年版. 金原出版, p16-19, 2017.
  2. 日本乳癌学会 編. 患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2016年版. 金原出版, p35-37, 2016.
  3. 原野謙一. 腫瘍内科 2018; 22: 286-289.