MSI検査について


検査の結果と治療の選択

①検査の結果がわかるまでの期間

受診される施設間で差がありますが、おおよそ1~2週間でわかります(再検査が必要な場合には長くなる可能性があります)。

②結果と治療の選択について

MSI-Highが陽性か陰性かによって、選択できる治療法が異なります。

③MSI検査の費用について

患者さんが加入している保険制度によっても異なりますが、MSI検査のみの費用は下記の通りです。

患者さんの窓口負担

負担
費用
1割負担の割合
2,100円
3割負担の割合
6,300円

MSI検査のみの費用となります。
費用については2019年6月時点のものであり、今後、変更の可能性があります。

リンチ症候群

がんの中には、遺伝が原因となる場合があります。その中の一つにリンチ症候群があります。この病気は比較的若い年齢で、大腸や子宮、胃などさまざまな臓器にがんができることが知られています。
リンチ症候群は遺伝性の病気であり、患者さんのお子さんやご兄弟(姉妹)に50%の確率で受け継がれます。
リンチ症候群が疑われる場合には、患者さんご本人だけでなく、ご家族もこの病気の可能性を知り、定期的にがんの検査を受けることががんの早期発見・早期治療に役立つと考えられます。

リンチ症候群の頻度

海外で50種類以上のさまざまながん(約15,000例)を対象に行われた解析結果では、MSI-Highを有する方のうち、16.3%がリンチ症候群であったと報告されています。

  • MSI-Highを有するがんは15,045例のうち326例(2.2%)
  • MSI-Highを有するがんのうち、リンチ症候群であったのは53例(16.3%)

MSI-Highを有する方でリンチ症候群の確定診断を希望される場合には、さらなる遺伝子検査が必要となります。

Latham A et al. J Clin Oncol 2019; 37(4): 286-295.より改変

リンチ症候群を疑う情報

リンチ症候群の患者さんに発症するがんには、下記の表のような特徴があることが知られています。
表にある診断基準に当てはまり、患者さんが希望する場合には、リンチ症候群のスクリーニング検査を行うことが可能です。

  1. *:大腸癌,子宮内膜癌,胃癌,卵巣癌,膵癌,胆道癌,小腸癌, 腎盂・尿管癌,脳腫瘍(通常はターコット症候群にみられるglioblastoma),ムア・トレ症候群の皮脂腺腫や角化棘細胞腫
  2. **:腫瘍内リンパ球浸潤,クローン様リンパ球反応,粘液癌・印環細胞癌様分化,髄様増殖

大腸癌研究会 編. 遺伝性大腸癌診療ガイドライン 2016年版. 金原出版, p45, 2016.