食道がんの治療


手術1-3)

食道がんの標準的な治療は手術です。内視鏡治療が難しい場合やリンパ節転移があるものの他の臓器への転移はない方などが対象となります。
食道がんではがんの発生した部位によって手術方法が異なり、頸部(けいぶ)の場合、近くにある声帯や気管を切除することもあれば、腹部の場合には胃までの切除が必要となることもあります。いずれの場合も食道がんの手術はとても難しく長時間となるため、体の負担が大きいとされています。

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手術では、がんのある部分の食道を切除し、さらに転移した、または転移が起こりえるリンパ節とその周りの組織を合わせて切除します(リンパ節郭清[かくせい])。また、切除された食道の代わりに、胃や腸を使って新しく食べ物の通り道を作る手術(再建術)も一緒に行います(下図参照)。

食道がんの手術の流れ
図:食道がんの手術の流れ

また、食事ができるようにすることを目的とした手術もあります。がんの進行によって食道が狭まり食事が困難となった場合に、食道とは別に胃や腸を使って新しい通り道を作る場合をバイパス手術といいます。一方、食道の狭まった箇所にステントとよばれる医療用の管を挿入し食道を広げる手術をステント留置術といいます。

食道が狭まったときの手術
図:食道が狭まったときの手術
  1. 日本食道学会 編. 食道癌診療ガイドライン 2017年版, 金原出版, p46-65, 95-100, 2017
  2. 小澤壯治 他編. 臨床食道学, 南江堂, p206-214, 2015
  3. 医療情報科学研究所 編. 病気がみえるvol.1 消化器 第5版, メディックメディア, p73, 2016