頭頸部がん
治療
監修:東京医科大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野 主任教授 塚原 清彰 先生
外科療法(手術)1)
手術によってがんを取りのぞく治療法です。頭頸部は食事や会話、呼吸、外見といったQOL(Quality of Life:生活の質)に深く関わるため、治療時には治療効果と生活への影響のバランスを考慮します。がんを十分に取りのぞき、かつ術後の生活をできるかぎり維持できるような手術を行います。
がんを取りのぞく範囲が広く、手術後の外見や機能に影響が出る場合は、皮膚や骨などを移植してなるべく元の状態に戻すための手術(再建術といいます)を行います。また、手術により飲み込みや発音が難しくなった場合はリハビリテーションを行います。
進行がんの場合は、手術単独ではなく、薬物療法や放射線療法を組み合わせた治療を行います2)。
- 田原信 他(編). 臨床頭頸部癌学-系統的に頭頸部癌を学ぶために-改訂第2版, 南江堂, p116-p177, 2022
- 日本頭頸部癌学会 編. 頭頸部癌診療ガイドライン2022年版, 金原出版, p14, 2022