皮膚がん/メラノーマ
悪性黒色腫(メラノーマ)とは
監修:札幌医科大学医学部皮膚科学講座 教授 宇原 久 先生
メラノーマの特徴
•早期のメラノーマの特徴
メラノーマの簡便な診断方法のひとつがABCDEルールです。A~Eの5つの特徴があてはまる場合にはメラノーマが疑われます。特に皮膚科を受診した方が良いポイントは、①思春期以後に気づいた黒~茶色のシミが数ヵ月以内に大きくなって6~7mmを超えてきたとき(鉛筆の断面を当ててはみ出すサイズ)、②成人以後に1本の指の爪に黒い線が入り、数ヵ月以内に数mm以上の幅になったり、爪のまわりの皮膚にもシミが出てきたような場合です。
メラノーマのABCDEルール 6)
A: Asymmetry
形が左右非対称性である
B: Border of irregularities
辺縁がギザギザして不整である。色のにじみ出しがある
C: Color variegation
色調が均一でない。色むらがある
D: Diameter greater than 6mm
長径が6mm以上である
E: Enlargement or evolution of color change, shape, or symptoms
大きさの拡大、色や形、症状の変化
国立がん研究センターがん情報サービス「悪性黒色腫」
6)Abbasi NR, et al. JAMA 2004; 292(22): 2771-2776.
A 非対称性の形
B ギザギザ不規則な辺縁
C 色にむらがある
D 大きい(長径が6mm以上)
早期の段階ではほくろとの区別が非常に難しいのですが、少しでもおかしいと思われる場合は、自己判断せずに皮膚科専門医を受診することが、メラノーマの早期発見と早期治療のために重要です。