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種類・病期

肺がんの組織型分類


がんの病変から採った組織を顕微鏡で調べる検査(病理検査)の結果によって、肺がんはいくつかの組織型に分類されます。
肺がんは、以下の組織の特徴に応じて「腺がん」「扁平上皮がん」「小細胞がん」「大細胞がん 」の4種類に分類します。
小細胞肺がんは、肺がん全体の約15~20%を占めます。小細胞肺がん以外の肺がんは非小細胞肺がんといわれ、腺がん、大細胞がん、扁平上皮がんの総称です。これら3つの非小細胞肺がんの中では腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんの順に頻度が高いとされています。

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肺がんの病期分類


肺がんの病期(進行の程度の分類、ステージとも表現されます)は、がん細胞の拡がりを基にⅠ~Ⅳ期に分類されます。Ⅰ~Ⅱ期はがん細胞が肺周囲までの局所にとどまっている時期、Ⅲ期は肺の周りの組織や臓器へ進展しているものの、別の臓器への転移は認められない時期、Ⅳ期は遠隔転移(がん細胞が血液やリンパ液に入って体中を流れ、離れた臓器に転移すること)がある時期です。さらに、その中で進行度の軽いものからより重いものをA、B、Cと細分化して分類しています。
肺がんの治療方針は、組織分類と、臨床病期の2つの要素を検討し決められますので、病期を決定することはとても大切です。

肺がんの病期は、次の3つの要素の組み合わせによって決められています。

  • もともと発生したがんの部位(原発巣)がどこまで拡がっているか
  • リンパ節への転移があるかどうか
  • 離れた臓器への転移があるかどうか
IA期~IIA期 原発巣が徐々に拡大 IIB期~IIIC期 原発巣が徐々に拡大、リンパ節転移が散在する IV期 遠隔転移が始まり、全身にわたり転移する

日本肺癌学会 編. 肺癌取扱い規約 2017年1月 第8版. 金原出版, p3-11, 2017. より作成

【肺がんの病期分類(TNM分類)】

肺がんの病期分類(TNM分類)

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日本肺癌学会 編「肺癌取扱い規約 第8版」2017年1月(金原出版)、p3-7より作成

主気管支:気管が左右に分かれる部分(気管分岐部)からさらに分岐するまでの気管支の部分
胸膜(きょうまく):肺を包む膜で、肺を直接覆う臓側胸膜と、その外側から胸壁などを裏打ちするように肺を覆う壁側胸膜がある
胸壁(きょうへき):肺や心臓などを囲む容器である胸郭の壁
心膜(しんまく):心臓を包む二重の袋状の膜
肺門(はいもん):気管支、肺動脈、肺静脈などが出入りする肺の入口部分
無気肺:肺に空気が入りにくくなり、つぶれた状態
横隔膜(おうかくまく):胸郭の底側に広がる呼吸のための筋肉
縦隔(じゅうかく):左右の肺の間の部分で、食道、気管、心臓、大血管などを含む
椎体(ついたい):脊椎の骨(椎骨)のうち円柱状の部分

【がんについて知る】総合監修:西條 長宏 先生
日本臨床腫瘍学会 事務局 功労会員 / 株式会社インテリム 特別顧問


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