遺伝性の卵巣がん1, 2)

卵巣がんの約10~15%は、遺伝的な要因で発症していると考えられています。その一つに遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC:エイチビーオーシー)があります。女性の親族(血縁のある方)が比較的若い年齢で乳がんや卵巣がんにかかられたことをきっかけに調べて(自費になります)わかることもあります。HBOCの原因遺伝子としてBRCA1遺伝子とBRCA2遺伝子が知られており、これらの遺伝子に生まれながらに変異があると、卵巣がんや乳がんを発症するリスクが高くなります。
海外の報告では、BRCA遺伝子のBRCA1に変異がある場合は70歳までに40%、BRCA2に変異がある場合は70歳までに18%が卵巣がんになるとされています。

  1. 日本婦人科腫瘍学会 編. 患者さんとご家族のための子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん治療ガイドライン 第2版. 金原出版, p241-242, 2016.
  2. 厚生労働科学研究がん対策推進総合研究事業「わが国における遺伝性乳癌卵巣癌の臨床遺伝学的特徴の解明と遺伝子情報を用いた生命予後の改善に関する研究」班 編. 遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)診療の手引き 2017年版. 金原出版, p14, 2017.