治療

がんと免疫機能

私たちの体内には、病気をひきおこす細菌やウイルス、がん細胞などから体を守る「免疫」という防衛機能が備わっています。
T細胞をはじめとする免疫機能は、がん細胞を攻撃し体内からがん細胞を排除しています。

しかし、がん細胞は生き残るために免疫機能による攻撃に対しブレーキをかける信号を送ります。
ブレーキをかける信号は、がん細胞などの表面にあるPD-L1というタンパク質がT細胞表面のPD-1と結合することにより発信されます。

がん免疫療法である「免疫チェックポイント阻害薬」は、T細胞表面のPD-1に結合することによりがん細胞からT細胞にブレーキをかける信号を遮断します。
その結果、T細胞が活性化され、抗がん作用が発揮されると考えられています。

MSI-High固形がんは、T細胞の認識を受けやすく、免疫チェックポイント阻害薬による抗がん作用が発揮しやすいと考えられています。

監修：山﨑健太郎 先生
静岡県立静岡がんセンター消化器内科部長
兼治験管理室部長

がんについて、どのがん種にも共通して役立つ情報を提供しています。